極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 肩の力が抜けた私は今の自分の姿を見下ろすと、たどたどしく告げた。

「あのう~……つかぬことをお聞きしますが。聖女としてのお給金って、いつ頂けるものなんでしょう」

 すると……アルベール様はその紫の瞳をまん丸に開き、唇に手を当ててくすくすと笑い出す。

「失礼……僕の配慮が足りなかったな。確かに基本的に聖女会で面倒を見てもらえるとはいえ、自由にできるお金は欲しいだろう。入用な物があれば僕がいくらか立て替えてあげてもいいけど……」

 彼はそう言うと、敷地の奥を指差す。

「大聖殿で、聖女としての登録を済ませるといい。終わればすぐに、支度金として聖金貨三百枚が王国から下賜されるはずだ」
「き、金貨三百っ……⁉」

 さらっと言ったが、それって円換算で大体三百万円くらいなのでは。
 私の前世の最高預金の十倍をゆうに超える額が会に入っただけで……。その事実だけでも、聖女という存在がいかに国から珍重されているかが推し量れ、身が引き締まる。
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