極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 明るい表情で歯を見せて笑う彼女に、私はぎゅっと抱きつく。よかった、ここでもし泣き出したりされたら……私も泣いちゃうところだった。私は、皆と一緒には戦えないから。

「ありがと。やっぱりポピアは私の最高の友達だよ。聖都に戻ってきたら……そうだなぁ。お互いを一日貸し切ってデートしよっか。せっかく聖都に来たのに、仕事が忙し過ぎてほとんど遊びに行けなかったもんね」
「それ、名案! でも……あたしと一緒に出掛けるんなら、翌日の体重がどんと増えるのは覚悟しといた方がいいよ~。で、その後は着せ替え人形にでもなってもらおっかな~」

 くいしんぼな彼女のことだし、一日中食べ歩きに付き合わされるのは間違いないだろう。その後ドレスを着るためにぎゅうぎゅうコルセットを締められるのは、勘弁してもらいたいけどね。

「じゃ、私の方は戻ってきてのお楽しみ。え~と……ちょっと待って。それじゃ、これあげる」

 私の方も何か餞別をあげようと思ったけど、よさそうなものが見当たらなくて……。なので、私は両手を閉じてぐっと祈る。

 そして、手の中に生まれたその物体を、彼女の手のひらに乗せる。
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