極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 だがなんとか気持ちを立て直すと、彼女は私に教えてくれた。
 数年前、この聖女会で何が起こったのか――ルイーゼ様と恋人だったロバートという男性について。それから魔女帝となったメナのことを。

 マール様はその報せを受けた時、ショックでトラウマとなっていた行為を……“記憶”の奇跡で自分の未来を覗くことを、してしまったらしい。それはほんのわずかの時にせよ、未来に待つ大きな破滅を垣間見せた……それもあって、あれほど心が押し潰されそうになっていたのだ。

 だが、それにはただひとつ……救いに至る道が隠されていた。私の存在が、ルイーゼ様を助けるための鍵になる――彼女はそう言って、私に依頼したのだ。秘密裏に魔帝国に潜入し、囚われの身になった彼女の元へ向かうことを。

「私は、自分の無力さが恥ずかしい。こんな仕事をお前のような……つい先日聖女になったばかりの若い娘に任せなければならないなんて」

 マール様とルイーゼ様の関係は、言うなれば私とポピアみたいな。ううん、色々な事件を一緒に乗り越えてきた分、もっと深い絆で結ばれているんだと思う。本当は、彼女自身が自らの手で助け出したいんだろう。
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