極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
「僕も話に聞いた程度だけど……この帝国を作ったのは、魔女に堕ち、聖王国を追放された元聖女たちなんだってさ。元々大陸のこちら側は、山岳地帯や荒野が多くて人の住みにくい場所で、隠れ住むにはちょうどよかった。そこで……彼女たちは力を使い、長い時間をかけてこの場所を住みやすいように改良していったんだ」
「へえ~……」
 
 だからか、国土こそ聖王国とほぼ対等なくらいに広いが、実際に住んでいる人口は聖王国の半分にも満たないらしい。ただ、帝都周りは王国に引けを取らないほど発展しているそうだ。

「あの場所には、月映宮という建物があってね。聖王国で言えば、いわば王宮のようなものなんだけど……実は魔女たちが建造したものじゃないらしい。なんでも、彼女たちがあちらに住み始める前から存在したという話なんだ。そして、その中には沢山の古代の遺物が存在していて……そういった品物が、魔道具という道具の原型になったんだとさ」

 アルベール様が言うには、魔帝国の魔道具技術というのは、聖王国の法具技術以上に発展しているらしい。一説には、聖王国の聖女たちが法具を開発することができたのも、大陸のどこかから発見したそうした古代遺物に着想を得ることができたおかげである、などとも言われるほどなのだとか……。
< 495 / 840 >

この作品をシェア

pagetop