極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
ついでに街の市場で割高になっている食料品を買い込んだりしていると――アルベール様がぴくりと顔を上げた。
「どうしたんですか?」
「っ……まずいな、囲まれてる。シーリ、逃げるぞ!」
「ええっ⁉ ちょっ、すみません、これ支払い!」
突然こちらの腕を引いて彼が駆け出したものだから、私は店主に数枚の金貨をぶん投げるハメに。
しかし、その判断は少し遅かった。
「――これはこれは。とんだネズミ、いや、さしずめかわいいかわいい王家の金糸雀様が紛れ込んでいらっしゃるとはねぇ。それにそっちはアンジェリカを潰してくれた紙のやつじゃないか。メナ様にいい土産ができそうだよ」
市場の通りを埋め尽くすような、黒甲冑の兵士たちが前を塞ぎ。
その先頭では――。
「よくも……堂々と姿を表せたものだな。元“力”の乙女、ヴィーナ!」
アルベール様の糾弾をものともせず。
紅の髪を結い上げた豪奢なる美女……裏切り者のヴィーナ様が、私たちを見てニタニタと笑っていた。
「どうしたんですか?」
「っ……まずいな、囲まれてる。シーリ、逃げるぞ!」
「ええっ⁉ ちょっ、すみません、これ支払い!」
突然こちらの腕を引いて彼が駆け出したものだから、私は店主に数枚の金貨をぶん投げるハメに。
しかし、その判断は少し遅かった。
「――これはこれは。とんだネズミ、いや、さしずめかわいいかわいい王家の金糸雀様が紛れ込んでいらっしゃるとはねぇ。それにそっちはアンジェリカを潰してくれた紙のやつじゃないか。メナ様にいい土産ができそうだよ」
市場の通りを埋め尽くすような、黒甲冑の兵士たちが前を塞ぎ。
その先頭では――。
「よくも……堂々と姿を表せたものだな。元“力”の乙女、ヴィーナ!」
アルベール様の糾弾をものともせず。
紅の髪を結い上げた豪奢なる美女……裏切り者のヴィーナ様が、私たちを見てニタニタと笑っていた。