極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 彼女は涼しい顔で首肯すると、すっと私たちの横を通り抜け、岸際で宣告した。

「無礼者どもよ、聞け! 今からそなたたちに見せてやろうぞ、真の魔女帝に逆らうということが、どういうことなのかをな!」

 彼女は手にした長杖を、地面にトンと突く。
 するとたちまち、先程よりも冷気を増した氷嵐が川面を取り巻いていく。

「「ぎゃあああぁぁっ! お助けぇっ!」」
「チッ、こんなもの奇跡で! っ――⁉」

 ヴィーナは、奇跡で火の守りを展開したけど――ああ、そんなことをしたら。

「はぶうっ! ひぃ、冷たいっ!」

 溶けた氷の下の川に、じゃぼんと飛び込むハメに。

「ふざけっ……こんな、すぐに上がってやる! うぅ、こ、氷が……氷が溶けて上がれないっ⁉」
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