極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 仮にも聖女が排出された教会を、朽ちるにまかせとくわけにもいかなくなったんだろう。聖王国から命令が出てこのボロ教会も修繕され、院も立派な屋敷に建て直されて専門の世話係までついた。

 今ではちゃんとした服も食事も与えられ、勉強まで教えてもらえる。そこでも、姉さんが暇を見つけて教えてくれた読み書きや計算の基礎がすごく役に立った。

 この通り、今じゃ、逆に周囲の子供に孤児の俺たちが羨ましがれるぐらい劇的に待遇は改善されたんだけど――。

 それだけじゃ飽き足らず業突く張りのシスター・ラミニは町長と組み、大々的に街のアピールと教会の宣伝に乗り出しやがった。おまけにその後姉さんが大活躍をしたもんだから、この教会は素晴らしい聖女を輩出したとして、近隣の観光客や聖女志望の女の子たちの聖地みたいになってさ。

「本当にシーねえはすごいよ……。あたしたちみたいなのといたのが嘘みたい。それに……えへへ、すごく綺麗になってたよね。服も髪とかもちゃんと整えて……なんか別人みたいだったなぁ」

 アミは視線を遠くしながら羨ましそうに言ったが、俺はそれを一部否定する。

「姉さんは姉さんだよ。綺麗になって聖都でもてはやされようが、俺たちに対する態度は全然変わんなかったろ。あの人は、優しくて格好良くて、いつでも俺たちの自慢なんだ」
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