極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 俺も必死になって手伝いをしたし、ぐれてたアミも世話焼きの姉さんに次第に心を開くようになって……少しずつ態度も落ち着いてって。
 数年後には本当の家族みたいな感じで、いつも姉さんを真ん中にして一緒のベッドで寝るようになった。皆親がいなかったから、姉さんがその役割をしてくれて、いつでも孤児院の中心だったんだ……。

 あのシスターでさえ、あんな風にイヤミな態度を取ってたけど……用事を言いつけるのは決まって姉さんだけだったんだぜ。なんだかんだ、信頼してたんだろうさ。

 ……でも、俺達には姉さんがいつかどこかに行ってしまうってのもわかってた。
 ことあるごとに親からもらった黒い髪留めを見つめ、何かを思い定めるような目をしてたから。

 俺は焦った。姉さんに置いて行かれてしまう……その時が怖くなって、だんだん笑っていられなくなっていったんだ。
 せめて姉さんと同い年くらいなら、無理にでも付いて行って守るのに――そんなことを考えていた矢先、あの事件が起こった。

 魔物の出現。よりにもよって聖女選別のその日に。
 畑作業の最中に林の中から現れたそいつに……俺も姉さんみたいに、こいつらを守んなきゃって踏ん張ろうとした。だけど結局なにもできなくて……そしたらやっぱり姉さんが来てくれた。
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