極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 血相変えて金ぴかの杖を振り回して、どうにもなるわけないと思ったのに……そこで姉さんは、奇跡を起こしたんだ。

(止められるわけないよなぁ……)

 本当は引き止めたかった。アルベールさんが姉さんを連れてゆくと言ったあの時。
 悩んだよ……だって、ここで何も言わなければ、姉さんは俺たちを気にして残ってくれるのがわかってたから。でも、困ったような顔をする姉さんの指先は髪留めに触れていて……結局、黙ってられなかった。

 今でも、よかったと思う気持ちと後悔が半々だ。姉さんの姿を見れない生活はキツい……。任される仕事とかシスターのいびりとかは少なくなったってのに、なんか心から温かいものが抜けちまって、やる気がどうも出ないんだよな……。

(やっぱり俺、姉さんのことが本気で好きだったんだな――)
「それでどう? 本当にあんたみたいなのが騎士なんてなれんの?」
「……あん? さあな……」

 横合いからアミが手応えを訪ねてきたが、俺は生返事で返す。
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