極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
「野菜は苦手か?」
「え? いえいえ、大好きです。いただきます」

 ラエルさんからそう指摘され、つい「奇跡を(オーリア)」と聖女式の祈りを唱えてしまう私。だが、彼らは気にした様子もなく、優雅なナイフとフォーク捌きで食事を胃の中に収めていく。

 前菜は、アスパラのクリームソースがけ、スープは森の奥の泉のように透き通ったコンソメ。それらを私は粗相のないようゆっくりと口に運びながら、つい彼らの反応を確かめてしまう。

 少なくとも……私と違って緊張はなく、覚悟が決まっているのとはまた違う静けさが感じられる。それは少し、国王夫妻たちの佇まいにも似ていて……彼らのような立場の人は、得てしてそういう感情の制御法みたいなものを熟知しているのかもしれない。

 ああ、ダメだ。じろじろ見続けるのは失礼だし……かといって美味しい食事に集中しようにも、いつものように気持ちが乗ってこない。

 にしても……どうしてなのだろう。
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