極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 記憶の奇跡を操る、金盞花の聖女マール様に一任されたとはいえ、なぜ魔女帝たちは私の同行を許可してくれたのか。他に実績のある聖女だっていくらでもいるはずだし……。彼らからすれば、こんな小娘の力など当てにならないと追い返されても仕方がないような気がする。

 でも実際はこうしてホルドキア領に同行させ、数日後の帝都奪還作戦を前にこうして食事の席に同席させてくれたりして……。

(このふたりに、私はどう思われているのかな……)
「どうした? 無理にでも食べておかねば、この先持たぬぞ。そなたはルイーゼ殿の代わりに余の安全を守り、無事に帝都まで送り届けてくれるのであろう?」
「はっはい! 全力を尽くします!」

 もっともなお言葉を魔女帝から頂戴し、私は急ぎ機械のように食事を口の中に放り込んでゆく。

 数日後……メナに対抗するため募った軍勢の終結を待って、魔女帝率いる帝国正規軍はここから出陣する。おそらくその行動は、万が一帝都の奪還を失敗しようとメナに従う反乱軍の注意を惹きつけ、聖王国への攻撃の手を緩めてくれるはず。
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