極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 しばらく再会の余韻を味わった後、ラエルさんは目頭をぎゅっと摘まみ、うっすらと赤くした目で黙って私たちの様子を見守っていた魔女帝に仰ぐ。

「陛下……あの場所へシーリを連れて行っていただけませんか」

 すると表情を凍らせたままでいた魔女帝は、ほうと息を吐き出し、くるりと背を向ける。

「案内しよう、ついてくるがいい……」



 魔女帝は、ホルドキア領に佇むこの広いお屋敷を熟知しているようで、迷いなく前を進んでいく。
 ラエルさんは黙ってそれに続き、私もその隣をゆっくりと歩いていった。

 その間、魔女帝はぽつぽつとこの国で起きたある出来事について……記憶を辿るように場所場所で言葉をこぼしてゆく。

「魔女帝は世襲制ではない」
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