極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
魔女帝の指がアーチに絡みついた茨の棘に絡み――。
「だが……先代の命により無理を押して帝の候補者の選抜試験に出た際にも……妹は決して本気を出さなかった。それは余への配慮であったか、身体の限界か……今となっては知りとうても知れぬ」
ぽきりと折った。指先に軽く血が滲むが、あわてて駆け寄るラエル兄さんを押しとどめ、血を舌で舐め取る。
「クラリスの患った病は、魔法でも、いかな秘薬でも治しようがなかった。次の帝への候補者が余を含めた五人へと絞られた時、そこにクラリスの名前がないことを複雑に感じたものよ。最もふさわしき者の手から栄誉がこぼれ落ち、やがてそのおこぼれを姉が掴むことになるとは……なんたる運命の悪戯か」
やがてアーチを潜り切った場所に待っていたのは、小さな花が絨毯のように咲き誇る花畑だった。
魔女帝は花を避けるようにしてその中央に近づくと、座り込む。
「あれは辛そうな顔は中々見せてくれなんだな。余を見かけるたびに、駆け寄っては頬を掴み強引に笑わせようとしたものだ。その朗らかさが余には眩しく、時には腹立たしく、嬉しくもあった」
「だが……先代の命により無理を押して帝の候補者の選抜試験に出た際にも……妹は決して本気を出さなかった。それは余への配慮であったか、身体の限界か……今となっては知りとうても知れぬ」
ぽきりと折った。指先に軽く血が滲むが、あわてて駆け寄るラエル兄さんを押しとどめ、血を舌で舐め取る。
「クラリスの患った病は、魔法でも、いかな秘薬でも治しようがなかった。次の帝への候補者が余を含めた五人へと絞られた時、そこにクラリスの名前がないことを複雑に感じたものよ。最もふさわしき者の手から栄誉がこぼれ落ち、やがてそのおこぼれを姉が掴むことになるとは……なんたる運命の悪戯か」
やがてアーチを潜り切った場所に待っていたのは、小さな花が絨毯のように咲き誇る花畑だった。
魔女帝は花を避けるようにしてその中央に近づくと、座り込む。
「あれは辛そうな顔は中々見せてくれなんだな。余を見かけるたびに、駆け寄っては頬を掴み強引に笑わせようとしたものだ。その朗らかさが余には眩しく、時には腹立たしく、嬉しくもあった」