極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 ……これから話すのは彼らにとって残酷な真実かもしれない。
 けれど、信じよう。このふたりならば受け止めてくれるはずだって。

「……うっすらと覚えています。フレドさん――父が、血を流しながら私を抱いて吹雪の中を進む姿を。父は私を孤児院に預けた後、すぐに亡くなったそうです。多分、追手から私を守り戦ったんでしょう」
「そうだったか……」

 その言葉の続きを語るのには、少しばかりの勇気が必要だったけれど……。
 幸い、ふたりは急かさずにそれを待ってくれた。息を吸い込んでは吐き出すことを何度も繰り返し……私は、やっとそれを言えた。

「本当のことを言います。信じてもらえるかわからないですが……私は、クラリスさんが産んでくれた本物のシーリじゃないんです。彼女は、フレドさんに孤児院に届けられる前、一度死にました。……側に居てくれない母のことを強く恨みながら。私は、こことは違う世界から来ていて……どういうわけかシーリの身体の中に意識だけが吸い込まれ、息を吹き返したんだと思います」

 私の本当の名前は、シオリって言うんです……そう明かした後、反応を待つ。
 こんなこと、普通の神経じゃ信じてもらえるはずがないけど……。
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