極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 勢いよくポピアが反応したが、私は後ろから口を塞いでなんとかそれを押しとどめる。

 この見るからに偉そうな態度、察するに少女はおそらく貴族にあたる血筋の者。商売人の親を持つポピアが逆らって問題を起こすと、相当マズい。

「……気を悪くさせたならごめんなさい。別にあなた方の足を引っ張るつもりはないから、気にしないでもらえるかしら」

 今取れる対応は、過剰に反応しないことだけ。軽く目礼するに留めておく。
 すると上から目線の少女はなおも私を鼻で笑う。

「ふん、殊勝じゃない。ま……聖杖が反応を示したとて、あなたごとき賤民(せんみん)に大きな資質が宿るはずもなし。すぐに私の目には映らなくなる。それまで、せいぜいこのアンジェリカ・ジーレット侯爵令嬢の目に入らぬよう頭を低くしておくことね」

 話は終わったというのか……そこで彼女は一方的に背を向け吐き捨て。

「ごみ屑は、そばに落ちているだけでも不快なのだから」
「むぎ――――っ‼」

 そうして、暴れるポピアを必死で抑える間に高笑いを残し去っていった。
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