極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 はあ、ラエルがあんな頭の固いやつで、まさかシーリを魔帝国に連れ戻そうとしているなんて。たった数日一緒に居ただけで、ずいぶん気に入られたものだなぁ……。

 それでもいいさ……もし、彼女自身がそれを望むなら。僕も……。

「とにかく……この件は全てが終わってからだな。っと……」

 気付けば、地平の遠くに反乱軍の背中が消えかけている。
 さて……ここからはやつらに見つからないよう追い越して、ラエルたちに合流しないとな。
 身を潜めていた大木の枝から飛び降り、僕は帝都の方角へと急ぐ。

 シーリ……彼女と出会ったことで、僕は長年抱えていた呪いのような思いから解放された。今は身体がとても軽い。彼女を喜ばせるためなら、なんだってできる気がする。

 でも……無理に自分のものにしたいとか、そういうことはまだ思わない。ただ、出来る限り近い場所にいて、彼女の幸せを見守っていたいんだ。
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