極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
「月映宮周辺には大規模な魔法障壁と、迎撃用の魔法陣が貼られている。生半可な奇跡や魔法ではそれらを破る前に地面に叩き落とされて終わりだ」
「それに居城の周りをおろそかにする城主もいまい。必ず強力な魔女たちが周囲の護り手を担っておるであろう。それらを相手するより、戦闘の混乱に乗じて直接宮殿内に乗り込んだ方が早い」
「そ、そうですか……」

 あちらを本拠地とする人たちに差し出がましい口を利いた私は反省した。こうなったら、覚悟を決めて挑むしかなさそうだ。

 ホルドキア領を出る直前……私は魔女帝御自らが主催された反乱軍を倒すための決起集会にて、どうしてこの場に私がいるのかを話すことになった。母と父により聖王国に逃がされ、孤児として育ち、その後聖女となってここに戻ってくるまでのあらましを。

 そして、母と共に私を守ってくれたホルドキア領の人たちに感謝を告げ、友好を結んだはずの二国間で国民の血が虚しく流れる事態を止めるため、ぜひ力を貸して欲しいとお願いした。

 その気持ちは少しでも届いたのか……ラエル兄さん率いる魔帝国正規軍の皆は歓声で答えてくれ――以後皆は、私が聖女だということを気にすることなく接してくれている。
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