極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 その不審な態度に、私は考えを巡らせた。望みとはいったい……今回の罪を問わずに、金盞花の乙女に復帰することとか? あるいは金銀財宝とか、憎らしい私を聖女会から排除するとか……?

 だが、そこでヴィーナが放った要求は、私の目が飛び出すくらい意外なもの。

「よく聞け! 裏切り返して欲しかったら、そいつの身柄をこっちによこしな! アルベール、アンタは一生アタシのものになるんだよ!」
「…………。え……えええぇぇぇぇぇっ⁉」
「――ハァ⁉ いきなり何を言い出すんだあなたは!」

 それは私たちだけじゃなく、周囲の帝国兵までをどよめきに包み込む。
 なんせ何万人もの人目を憚らぬ、お互い敵同士という局面(シチュエーション)での、ある意味ロマンたっぷりの愛の告白で――。

(か、風向きが変わっちゃった。ど、どういう方向に持っていったらっ……⁉)
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