極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
「い、いいだろう、君の提案に乗ろう。しかし、僕らは任務中だ。こんなところでお互いの気持ちを確かめるわけにもいかない。せめて、この事態が落ち着くまで……」
「おっと、アタシを口車に乗せようったってそうはいかないよ。後で嘘でしたって逃げられても困るんでねぇ。このまま腕でも組んで仲良く聖王国に帰ろうじゃないか」
「そ、そんなわけには……」
ヴィーナがあちら側の陣形から進み出て、ゆったりとアルベール様に近づいて来る。敵意はないというように、手を広げてアピールしながら。
一方で恋の矢印を向けられた彼はというと――退きたいのを無理やり抑え、その場に留まっている感じだ。嫌で仕方ないけど、自分ひとりの離脱で、ごく平和的に敵の大きな障害を取り除けるのならと――。でも口元が引きつっている。
こんなの……どうすればいいか、色恋沙汰に疎い私には判断がつかない。
合理的に考えれば、多くの人を救うためにはやむを得ない犠牲なのかもしれないし、議論を交わしている時間も……ない。
けど、やっぱりなんだか納得がいかない……!
ヴィーナの手がアルベール様の頬に触れようとした瞬間、私は衝動任せに叫んだ。
「おっと、アタシを口車に乗せようったってそうはいかないよ。後で嘘でしたって逃げられても困るんでねぇ。このまま腕でも組んで仲良く聖王国に帰ろうじゃないか」
「そ、そんなわけには……」
ヴィーナがあちら側の陣形から進み出て、ゆったりとアルベール様に近づいて来る。敵意はないというように、手を広げてアピールしながら。
一方で恋の矢印を向けられた彼はというと――退きたいのを無理やり抑え、その場に留まっている感じだ。嫌で仕方ないけど、自分ひとりの離脱で、ごく平和的に敵の大きな障害を取り除けるのならと――。でも口元が引きつっている。
こんなの……どうすればいいか、色恋沙汰に疎い私には判断がつかない。
合理的に考えれば、多くの人を救うためにはやむを得ない犠牲なのかもしれないし、議論を交わしている時間も……ない。
けど、やっぱりなんだか納得がいかない……!
ヴィーナの手がアルベール様の頬に触れようとした瞬間、私は衝動任せに叫んだ。