極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
「すみませ~ん、誰かこの人を拘束して、戦場から出してあげてくださ~い」

 私が手を挙げ、数人の兵士が駆け寄ってくるまでかなりの間が空いた。
 彼らは恐る恐るヴィーナを抱え上げるが……先程まで居丈高な態度を取っていた元金盞花の乙女は、ろくな反応を示さないまま手枷を掛けられ、陣外へと運ばれて行く。

 私は決闘の結果を知らしめるため言い放った。

「反乱軍の皆さん! そちらについた裏切り者のヴィーナは敗北しました。あなたたちも、まだメナに従うべきか、よく考えた方がいいですよ」
「く、くそ……一旦下がって防衛体制を整えるぞ! 退け、退けぇっ!」

 あちらも急に指揮官が消え、泡を食った副官の命令で、部隊を立て直すために引きさがりだす。
 そこでいつの間にか隣に現れていたアルベール様が問いかけた。

「い……一体何をしたんだ? 僕には、ヴィーナがとんでもない攻撃を仕掛けたところまでしか理解できなかったが」
「攻撃ごと闇の魔法で包んだんです。詳しいことは後で……ふわぁぁぁ」
「……君はつくづく――いや、ありがとう。今回もまた助けられたな」
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