極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
なのに……こうして、少しずつ嫌な雰囲気が首をもたげ始めた。
あちら側は月映宮の守りを固めるだけで、抵抗の気配もなく。
この静けさが、嫌に私たちの胸をざわつかせる。
様々な思惑が掛け違い……重大な見落としをしている時のような、そんな感じに。
「あまり……ここで思い詰めても仕方ないよ。まずはメナの身柄を抑えることを第一に考えよう。ルイーゼ様の安全も確保しないとだしね。ラエル、宮殿内の案内は頼んだよ」
「ああ、とはいえそう入り組んだ造りではない。最下部の数層以外は、上層の長く伸びた尖塔に向かい魔道式の昇降機で上がるだけだからな」
ラエル兄さんの言葉を受け、私たちは、覆いを破るようにして突き立つ漆黒の塔を見上げる。
そのくっきりとした黒さは……昼空が照らす今も、まるで煌々と輝く星々を背負っているかのような錯覚を、私に与えた。
あちら側は月映宮の守りを固めるだけで、抵抗の気配もなく。
この静けさが、嫌に私たちの胸をざわつかせる。
様々な思惑が掛け違い……重大な見落としをしている時のような、そんな感じに。
「あまり……ここで思い詰めても仕方ないよ。まずはメナの身柄を抑えることを第一に考えよう。ルイーゼ様の安全も確保しないとだしね。ラエル、宮殿内の案内は頼んだよ」
「ああ、とはいえそう入り組んだ造りではない。最下部の数層以外は、上層の長く伸びた尖塔に向かい魔道式の昇降機で上がるだけだからな」
ラエル兄さんの言葉を受け、私たちは、覆いを破るようにして突き立つ漆黒の塔を見上げる。
そのくっきりとした黒さは……昼空が照らす今も、まるで煌々と輝く星々を背負っているかのような錯覚を、私に与えた。