極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
「月は確かに空に在り、姿を見せておる。しかしそれは日が暮れた後顎を開くのじゃ……。我らが目には映らぬよう……虚無の色を纏いて、ひっそりとな」
「――っ。それは、まさか……」
私はぞっとした……そのイメージはあまりにも、魔物たちの出現時と似通っていたから。
あんな亀裂よりもっと巨大な穴が、人知れず今もこの世界の上空で、夜な夜な口を広げているんだとしたら……。
「急ぐぞ。あれは魔帝国の発展のため長い年月をかけて魔力を蓄えておる。それを利用されれば――」
「お、お待ちください魔女帝! 先に私たちの処遇を、どうか! こ、こんな生活、もう耐えられません。心や体の調子を崩している者たちが何人もいます!」
踵を返そうとした魔女帝が足を止めた。
もはや……堕ちた聖女たちをどうこうという事態じゃなくなってきたのだけど……。
目の前で懇願する彼女たちを前に、彼女は軽く息を吐き出し――。
「シーリ、そなたが決めよ」
「ええっ⁉」
「――っ。それは、まさか……」
私はぞっとした……そのイメージはあまりにも、魔物たちの出現時と似通っていたから。
あんな亀裂よりもっと巨大な穴が、人知れず今もこの世界の上空で、夜な夜な口を広げているんだとしたら……。
「急ぐぞ。あれは魔帝国の発展のため長い年月をかけて魔力を蓄えておる。それを利用されれば――」
「お、お待ちください魔女帝! 先に私たちの処遇を、どうか! こ、こんな生活、もう耐えられません。心や体の調子を崩している者たちが何人もいます!」
踵を返そうとした魔女帝が足を止めた。
もはや……堕ちた聖女たちをどうこうという事態じゃなくなってきたのだけど……。
目の前で懇願する彼女たちを前に、彼女は軽く息を吐き出し――。
「シーリ、そなたが決めよ」
「ええっ⁉」