極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 その表情が、私を殺そうとした時のものと重なってしまい――なんだかどっと疲れてしまった私は、顔を背け歩き出す。
 もし、彼女が……父親のことを案ずる気持ちや、仲間たちのために身を差し出そうという覚悟を見せてくれたなら。……いや、もう考えるまい。

「いい加減にしてもらおうか。お前たち、こいつらを捕えどこかに詰め込んでおけ……決して混乱に乗じて逃がすような真似はするなよ」
「「ハッ」」

 ラエル兄さんが命令を出し、配下の方たちが聖女たちを拘束していく。皆がアンジェリカを罵倒し、彼女は泣き叫ぶ。

「わ、私が悪いんじゃない! あいつが、シーリが……! あいつこそ悪魔のような女よ、人の人生を滅茶苦茶にして! 許さない、一生許さないから! うわぁぁぁぁぁぁ!」
「騒ぐな、貴様らもだ! 痛い目に遭いたいのか!」
「きゃぁぁぁっ! やめてぇっ!」
 
 悲鳴が耳に痛く……ぐっと唇を噛んでいると、アルベール様がそっと両耳を手で塞いでくれる。そのまま彼は私を階段のほうまで連れて行くと、肩を優しく叩いて言った。
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