極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
(……兵士たちの表情は優れんな。仕方のないことか)

 指令室の窓際で、どうして全体の戦意を高めたものか、頭を悩ませていた。

 この戦争には父上に命じられてではなく、オレ自ら参加を志願した。それにはいくつか理由がある。
 数年後、正式に王冠を授かり玉座に着くことになることは、ほぼ本決まりだ。その時のためにどうしても、このような歴史に関わる事態の渦中で経験を積んでおきたかったというのがひとつ。そして……。

「もうひとつは、完全に意地だな……チッ」

 己の狭量さに苛立って、オレは石の壁をガツンと蹴飛ばす。
 聞くところによると、アルベールはなんと騎士団長の職務を辞してまで、単身で魔女帝やルイーゼの救出に向かうシーリの護衛と同行したという――それに対抗する想いが強く働いたせいだ。

 悔しい……オレだって、もし自由に動ける身ならばそうしていた。
 でも……それは仕方のないことだ。オレは次期国王で、シーリは今は飛ぶ鳥落とす勢いの聖女とはいえ、元は孤児……身分が違いすぎる。この恋は、どうしたって成就しない。
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