極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 そう言い聞かせ、馬車が走り去るのを見送ると、僕はフード付きローブで顔を隠して歩き出す。

 そうして人気の少ない裏道を選び向かったのは、一軒のこじんまりとした花屋だ。ここで僕は任務を終えた後、いつも花束を買うことにしている。

「すみません。いつものように、なるべく色々な花を詰め合わせてください」
「あいよ」

 花の薫りに、少し気持ちが安らいだ。

 ここの店主は寡黙な男で、あれこれ聞かずいつも言われた通りの品を用意してくれる。他店だと人目を引き世間話を長引かされがちな僕にとって、この店が一番気兼ねなく花を買えるのだ。

「よっと。こんなところかね」
「ありがとう」

 店の存続を願い、相場より多めの代金を支払い商品を受け取ると、いつもと違う付属物に戸惑う。
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