極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
「シーリ、後ろへ! ――ぁうっ!」

 逡巡した私を庇い、ルイーゼ様は円盤のように回転させた水流でそれを待ち受ける。
 ほとんどは周りへと受け流したが、いくつかの羽が突き抜け、彼女の白い腕を容赦なく切り裂いていいった。

「ルイーゼ様!」
「だい……じょうぶ。でもシーリ、やはり私の力では今のメナには敵わないの。お願い、戦って……! もう時間もない」

 ルイーゼ様の深青の目がじっとこちらを覗き込む。

「やれるわね?」
「……はい!」

 応えなければ……魔女帝の掛けてくれた封印のおかげでメナの目論見を止められている今が勝負なのだ。私は今度こそと、気合を入れてがくがくと震えていた膝を叩いた。

 ついでに左右の手のひらずつにそれぞれ聖力、魔力を宿す。
< 691 / 840 >

この作品をシェア

pagetop