極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
「今です!」
「ええ!」

 闇の沼に足を取られた黒ヤギを、ルイーゼ様が放った水の大槍が貫く。そこで私が聖力の剣で突き刺してトドメ。

 悍ましい呻き声を上げながら、魔力でできた使い魔はぼろぼろと崩れ去った。

「やるね。さすが当代の筆頭聖女と、この世で唯一、聖魔の資格を兼ねし者」

 拍手して余裕ぶるメナに構わず、私たちは間髪入れぬ攻撃に移っていた。
 彼女がこちらを侮っている内に、最大の一撃を――。

「通って!」「はい!」

 ルイーゼ様の経験が、こちらを自在にサポートしてくれる。
 たった一瞬で彼女は目の前に渦潮の筒を生み出し、私はその流れに従い紙の板を足場にメナに迫る。
 今度はこっちの番……! 
< 693 / 840 >

この作品をシェア

pagetop