極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 すると訂正する間もなく彼は走り出し、僕はそれに苦笑い。

(いっそのこと……本当に女として生まれて来れたなら、よかったのだけど)

 そんなことを考えたせいか視線の先に見つけてしまう……美しい純白の制服を纏う聖女たちの姿を。大聖殿が佇むこの聖都に限っては、街中で彼女たちの姿を見かけることは珍しくない。それ目当てに観光しに来る客もいるくらいだから。

 それを見て心の中に生まれたのは、ほんのわずかな嫉妬だ。

 聖騎士――聖女でもなく、只人でもない――多少聖力を扱えるだけの人として生まれた事実に、十分に恵まれていると分かっていても、時折自分で自分が許せなくなる。

 どうして僕は、彼女たちのような力を持って生まれてこなかったのか……。

「アルベール様……?」

 ほんの瞬きの間――僕の意識は本能的なものに支配され。
 知らず知らず近づきすぎていたか……いつの間にか目の前には見知った白い髪の聖女の顔があった。
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