極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 だが、よほど具現化が難しいのか、中々それははっきりとした形を成さない。

「頑張って……。あなたが聖女でいた頃のことを、思い出して」

 ルイーゼ様の背中を支える手から、大きな力がメナに流れ込んでゆく。少しずつ……模造品の輪郭がはっきりとしたものになってくるが……まだ、足りない。

 そこで、その背中にもうひとつ、魔女帝の手が置かれた。

「不甲斐ない……余の地位を脅かした者として、少しは意地を見せよ」
「……言ってくれる」
 
 さらなる力が受け渡され、薄っぺらい板のようになっていた本の頁が順次復活してゆく。
 ぐっと、模造品の存在感が増し、器の下に影ができた。完成……したらしい。

 そこでメナは、私に目配せして呼び寄せ……あるものを託した。

「これを、鍵にしよう。君が……これを動かすんだ」
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