極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 きょとんとした彼女に差し出したのは、先ほど受け取った鉢植えの袋。

「どうぞ。お詫びのしるしに」
「これは……?」
「聖力で芽吹く種が植えられているそうでね。店主が扱いに困っていたんだ。とはいえ正直、僕の力では咲かせることができるか怪しいし、君に預けたい。聖力を操るよい訓練台にもなると思う」
「……はあ。そういうことでしたら」

 両手を広げ他意はないと示すと、シーリは素直に受け取ってくれた。これで少しでも、彼女との距離が縮まるといいけど。

 さて、注目も集めてしまったし、これ以上彼女たちを引き留めるのもよくない。最後に身寄りのない彼女の相談役として、定期的に近況を尋ねる口実作りだけでもしておこうか。

「じゃあ、お互い用事もあるだろうし今日はこれで。それと、また今度軽く話す機会をもらえるかい?」
「えっ……?」
「君はひとりで生きていくにはまだ若い。他の聖女みたいに親の庇護もないし、定期的に暮らしぶりを確認させて欲しいんだ」
「……そういうことでしたら。また休みの日を手紙でお知らせします」
「頼むよ。じゃあ、また」
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