極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 真面目で杓子定規なところもあるミシェル班長は、それでも反論しようとしたようだが、それは後ろに続いていたルイーゼ様の鶴の一声に遮られる。

「階級に囚われず、世話になった人への敬意を払うのも彼女の美徳のひとつだと思うわ。公式な場は別として、これまで通り後輩として接してあげたら?」
「……ルイーゼ様がそういうなら」
(……ありがとうございますぅ)

 また心労の種が増えてしまうところだったが……うまく取りなしてくれた青髪の乙女に私は感謝の視線を送った。

「おっとっと、お二人様ご来店~! 少々お待ちくださいませっと……」

 その内に、胸に新たに紅牡丹(レッドダリア)のブローチを輝かせたポピアが戻ってきてふたりの来訪に驚き、台所に戻って人数分のお茶と菓子を用意してくれる。どうやら……あれからも彼女のスイーツ店通いは続いているらしく、久々にバルミィ・プリーズ堂の季節の各種ケーキを前に、しばし優雅なティータイムを楽しむことに。
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