極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
「いつから待たれていたんです?」
「三日前からちょくちょく様子を見にね。おかげで……ふぁ、眠たくて」

 見透かされ、泳がされていたとは……。
 悔しさと恥ずかしさで顔を真っ赤にした私の前に立つと、彼は――。

「ったく、今を時めく最上級の聖女様がさ。護衛もつけずに送りだせば、国の沽券にもかかわるだろ」

 華麗に跪き、私の手を取って甲にそっと口付けする。

「だから僕が君の騎士となろう。それなら、陛下も周りも納得だ。さあ、どうする?」

 見上げた彼が、耳についた緑のイヤリングを揺らした。瞳は、これまでに見せなかった意地の悪さで光っている。ここで私が承諾しなければ、彼は旅立ちを王国中に知らせてしまうつもりなのだろう。
 そうなれば、ルイーゼ様やマール様はともかく……ポピア辺りが黙っていない。 

 やがて私はへにょり項垂れて、敗北宣言をするしかなかった。
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