極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
「皆さ~ん、次に備えてしっかり栄養補給しておきましょう! シーリ、ほら……お茶に糖分補給のお菓子も山ほど持ってきたんだから! どこか身体に痛むところとかない?」
「そ、そこまでしてもらわなくていいからっ……! でも、ありがと」

 水筒にお菓子を手渡され、彼女の奇跡でできた包帯でぐるぐる巻きにされかけ慌てながら抜け出した私は、周りを見渡すと……。

 わだかまりなく、それぞれの力を称え合う聖女や魔女たちの姿にほっとする。協力してひとつのできごとに当たったことが、互いの心を近づけたのだろう。
 それを国王夫妻と魔女帝も、感慨深そうに見ていた。

「ねえ、ヴァシリーサ殿。この事態が終わってそれぞれの国のことが落ち着いたら……お互いの国同士の関係を少しずつ修復し、友好に近づけてゆきましょう。なにせ私たちには、これから巨大な世界での様々な問題が待ち受けているのでしょうから」
「同感だ。余も……過去の因縁は捨て、新たなる未来へ向け手を取り合って進むべきだと、国民に説くことを約束しよう」
「うむ、うむ……よき世の中にしてゆこうぞ」

 ティリシャ様と魔女帝が固く握手し、国王様もうんうんと頷く。その脇では、アルベール様がだんだんと背丈が近づいて来た弟に発破をかけていた。
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