極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 その未来を勝ち取れたことが、今はただ誇らしく――。

「う……ぁ……」
「シーリ?」
「……ひ、ぐっ……うあぁぁぁ~ん!」

 気付けば視界がぐしゃぐしゃになり、私はアルベール様の胸に顔を押し付けて泣きじゃくっていた。ずっと不安で仕方なかったのだ、こんな大きな責任を自分なんかがちゃんと果たせるのか。

 だって私は、こんな普通の人間なんだもの……。

 すると何も言わず……背中にひとつひとつと手が置かれていく。この今こそが、皆で頑張った証なのだと、伝えてくれるように。

 その温かさと涙の熱さが。
 どうして私たちが隣で手を握ってくれる存在を欲してやまないのか――ひとりきりでは生きてはゆけない理由を、教えてくれた気がしたんだ……。
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