極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 そうだ、彼はこんな私の傍にいるって、言ってくれたから。
 だから、きっと……新たな幸せがこの先でも待ってるって、そう信じられる。

 活躍の場が、華やかな都から静かな街に変わろうとも――彼の心の奥底はきっと変わっていない。
 変えようとせずに、私のことを待っていくれている。

 変わらないものと、変わりゆくもの……。
 そのふたつの狭間で揺れ動きながら、私は次の歩みをどちらへ向けようか……? 

「あの……」
「ん、なんだい?」

 おそるおそる私は……この手をアルベール様に向かって差し出した。
 ようやく、変われそうだと……一歩踏み出す勇気が胸に宿ったから。

「たまには……手でも繋いでみませんか?」

 ほんのささやかな私からのアプローチ。すると彼ったら――。
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