極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
「シーリ。あなたは今、奇跡をどの程度まで扱えますか?」
「えっ? いえ、扱うもなにも、ほとんど意識して使ったことが無くて……」

 班長はどうしてこんなことを聞くのだろう?

 孤児院の畑で魔物と戦って以来……特にきっかけもなく。私はまだあの奇跡を一度も発動していない。聖力を生み出す感覚はなんとなく覚えていて、アルベール様に頂いた鉢植えで練習しているけど、それだけだ。

 すると班長は、案じるような表情で頷きかけた。

「そうですか……。では今後もひたむきに修練に励むように。あなたに期待をかけてくださっている方もいますのでね」
「は、はい……頑張ります」

 生返事を返したものの――単なる部下に対しての励ましでなく、どうも要領を得ないおさまりの悪さを感じた。

 期待って……孤児院出で、まだ実力も何もわからない私を知り、応援してくれる人がいるってこと? 

 もしやアルベール様が私を迎えに来たことと、何か関係が――?
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