男装して逃げた先は、生徒会の王子寮でした。

アッシュグレーの髪の人が軽く笑う。

「まぁまぁ宗雅、怖がらせないでよ。新入生くん、緊張してんじゃん」


琉生が私の顔を覗き込んでくる。

琉「ねぇねぇ、凪くんってさ、どっから来たの?」


距離が近い。

私は反射的に一歩引いた。


その動きを見て、赤茶の目の人が眉をひそめる。

「……逃げんな。怪しい」


白銀の髪の人がぽつりと呟いた。

「……怯えてるだけ」


リビング内に、再び沈黙が訪れた。

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