男装して逃げた先は、生徒会の王子寮でした。

私は視線を落としたまま、立っていた。


その様子を見て、アッシュグレーの髪の人が軽く笑って手を叩いた。

「あー、まずさ。まず自己紹介しない?新入生、困ってるでしょ」


宗雅と呼ばれていた人が低く言う。

宗「……確かにな。玲央、お前からやれ」


玲央と呼ばれた男は肩をすくめて、私の方へ一歩近づいた。

玲「朝霧玲央。生徒会副会長。……って言っても堅苦しいの嫌いだから、気軽に呼んで」


軽い口調なのに、目は私をよく見ている。

警戒しながらも、小さく頷いた。


『……朝霧先輩。よろしくお願いします』

その返事に朝霧先輩は楽しそうに笑った。


玲「うんうん。いい子いい子」

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