男装して逃げた先は、生徒会の王子寮でした。
琉生がニヤッと笑う。
琉「じゃあ、凪くん。今日からよろしくね〜」
『……』
よろしく。
その言葉が重い。
そして、九条先輩から自分の部屋の鍵を受け取った。
宗「困ったら言え。勝手に抱え込むな」
命令口調なのに、どこか妙に刺さる言葉だった。
私は小さく頷き、リビングから出た。
長い廊下を歩いて、突き当りの扉を開けて中に入る。
扉を閉めた瞬間、身体の力が抜けた。
息が震える。
……なんで、私はこんな場所にいるんだろう。
こんな、眩しい人たちの中に。
私はベッドに座り、袖を握りしめた。
この生活は、きっと簡単じゃない。
でも――
帰る場所がない私には、ここしかない。