男装して逃げた先は、生徒会の王子寮でした。

視線を向けると、そこには生徒会メンバーが立っていた。

制服の着こなしも、雰囲気も、同じ高校生とは思えない。


九条先輩。

朝霧先輩。

星宮先輩。

白石先輩。

黒瀬先輩。

五人が揃っただけで、教室のざわめきが一瞬止まる。


――なんで、ここに。

生徒会の面々は、私の席までは来ない。

けれど、入口から教室を見渡していた。


九条先輩の視線が私に向いた気がして、反射的に背筋を伸ばした。

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