男装して逃げた先は、生徒会の王子寮でした。
昼休み。
食堂に行く人、友達と中庭に行く人がいる中、教室に残って、弁当箱を机の上に置いた。
でも、蓋を開ける手が止まる。
食べる。
それだけのことが、どうしてこんなに怖いのか。
周囲では弁当を広げる音がする。
笑い声がする。
無意識に指先をぎゅっと握った。
――食べなきゃ。
でも、喉が詰まって、胃が拒絶する。
そのとき、ガラッと扉が開いた。
入ってきたのは朝霧先輩だった。
教室の中を見回して、私の方に目を向けると、当たり前みたいに近づいてくる。