スパダリ救急医はシンデレラと双子ベビーに深愛を注ぐ
頭をさげたところから顔をあげた光莉と、北斗からこちらに視線を移した彼の、眼差しがぶつかる。ふたり同時に息をのみ、しばし時が止まる。
「――ゆ、柚木くん」
「光莉……」
互いの名を呼んだものの、その先の言葉は続かない。
(さっき救急センターで、私……ほんの少しだけがっかりした)
あの場に彼がいなかったこと、ホッとする気持ちが九十九パーセント。けれど残りの一パーセント、自分はたしかに残念だと感じていた。
話がしたいとか、許してほしいとか、そんな図々しい願望は誓って抱いていない。いや、なにかを望むだけで十分に厚かましいけれども。
(それでも、心のどこかで……もう一度だけと願っていたのかもしれない)
五年ぶりに彼――柚木奏真の顔を見て、自分がまったくこの人を忘れられていないこと、本心では会いたくて会いたくてたまらなかったのだと思い知る。
(だけど、私たちは再会しちゃいけない)
「ママ、どしたの?」
北斗と南斗が不思議そうに、自分と彼の顔を見比べている。
「あ……な、なんでもないの。もう帰ろうね」
奏真を前にしてどんな言葉を発するべきなのか、答えが導き出せない。
(ううん、口を開くべきじゃない。黙って彼のもとを去った私に言い訳する権利はないもの)
注がれる彼の視線を感じながらも、光莉は双子の手を引き、そそくさとこの場をあとにしようとした。しかし――。
「光莉っ! 待って」
「――ゆ、柚木くん」
「光莉……」
互いの名を呼んだものの、その先の言葉は続かない。
(さっき救急センターで、私……ほんの少しだけがっかりした)
あの場に彼がいなかったこと、ホッとする気持ちが九十九パーセント。けれど残りの一パーセント、自分はたしかに残念だと感じていた。
話がしたいとか、許してほしいとか、そんな図々しい願望は誓って抱いていない。いや、なにかを望むだけで十分に厚かましいけれども。
(それでも、心のどこかで……もう一度だけと願っていたのかもしれない)
五年ぶりに彼――柚木奏真の顔を見て、自分がまったくこの人を忘れられていないこと、本心では会いたくて会いたくてたまらなかったのだと思い知る。
(だけど、私たちは再会しちゃいけない)
「ママ、どしたの?」
北斗と南斗が不思議そうに、自分と彼の顔を見比べている。
「あ……な、なんでもないの。もう帰ろうね」
奏真を前にしてどんな言葉を発するべきなのか、答えが導き出せない。
(ううん、口を開くべきじゃない。黙って彼のもとを去った私に言い訳する権利はないもの)
注がれる彼の視線を感じながらも、光莉は双子の手を引き、そそくさとこの場をあとにしようとした。しかし――。
「光莉っ! 待って」