スパダリ救急医はシンデレラと双子ベビーに深愛を注ぐ
 切実な奏真の声に足を止めたのは光莉ではなく双子たちだ。

「ママのことでしょ?」
「まってって、言ってるよ~」

 子どもの言葉を無視するわけにはいかず、光莉はゆっくりと彼を振り返った。

 柚木記念病院の向かいに立つ外資系ホテル。そのラウンジに四人で入った。
 子どもたちには、奏真は『ママのお友達』とだけ説明した。

「すごい、広いっ!」
「パフェ、パフェあるよ~」

 初めて訪れた高級ホテルに、北斗と南斗は大はしゃぎだ。そんなふたりに奏真は優しい眼差しを注ぐ。

「ここのパフェ、おいしいよ。でもちょっと大きいからふたりで半分こがいいかもな」

 奏真はそこで台詞を止め、チラリと光莉の顔色をうかがう。

「こんな時間にパフェはまずい?」
「う、ううん。半分ずつなら……大丈夫」

 夕飯前にパフェ。普段ならNGを出すところだけど、今夜はその夕飯を何時に食べさせてあげられるかもわからない。だから特例にしておこう。

「やったぁ!」
「みなと、イチゴのやつがいい~」
「了解、この苺とチョコのパフェね。光莉はロイヤルミルクティーでいい?」
「うん、ありがとう」

 このティーラウンジ、かつて何度かふたりで訪れたことがあった。光莉がいつもロイヤルミルクティーを頼んでいたのを彼はきっと覚えているのだ。
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