スパダリ救急医はシンデレラと双子ベビーに深愛を注ぐ
 光莉はうっと返答に詰まる。無用な気遣いをさせないため、そこには触れずに話を終わらせたかったのだが……。

「だ、大丈夫――」
「影響、あったんだな」

 こちらをじっと見つめていた彼が、わずかに肩をすくめて断言する。昔からそうだった。光莉のちょっとした表情の変化に、彼はすぐに気がつく。
 自分たちの部屋も燃え、住める状況ではなくなった。そう正直に告げる。

「このふたりは君の子?」

 今度こそ嘘は許さない。そんな目で奏真が見つめてくる。短くも重い沈黙が流れた。
 光莉は細く息を吐き、答える。

「うん、私の子よ」

 奏真の瞳がかすかに揺らぐ。一瞬浮かんだ動揺の色をすぐに抑えて、彼は静かに言う。

「そうか。かわいい子たちだな。双子だろう? 俺と響司もこんなふうに、いつも一緒だった」

 奏真はふっと柔らかく目尻をさげる。彼自身も双子だから、北斗と南斗の姿に自分たちの昔を思い出したのだろう。

響司(きょうじ)くん、元気にしてる?」

 余計な話はしないつもりだったのに、懐かしさからつい尋ねてしまった。
 彼の双子の弟である響司もドクターで、専門は法医学。一卵性双生児の北斗・南斗と違い、彼らは二卵性だからか容貌はあまり似ていない。性格に至っては正反対で、学生時代は〝白王子と黒王子〟なんてあだ名をつけられていた。優しい奏真が白で、クールな響司が黒だ。

(けど、本質的にはよく似た兄弟なのよね)
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