スパダリ救急医はシンデレラと双子ベビーに深愛を注ぐ
光莉は響司とはさほど親しかったわけじゃないが、彼は見かけほど冷たい人間ではなかった。反対に、奏真も優しいだけの男ではない。
「元気だよ。でも、かつてとは別人になってるからきっと驚くと思うな」
「どういう意味?」
クスクスと笑って奏真が打ち明けてくれる。
「響司、つい最近結婚したんだけど……笑っちゃうくらい奥さんにベタ惚れでさ」
「え、えぇ~」
にわかには信じがたい話に、光莉は目を丸くする。
「相手はどんな女性――」
ものすごく興味が湧いたけれど、ハッと我に返って口を閉ざす。
(柚木くんがあまりにも自然体だから……)
付き合いはじめたばかりのあの頃に、戻ったかのように錯覚してしまった。
(戻れるはずなんかないのに)
じっと光莉を見つめていた彼が、寂しげに目を伏せふっと苦笑いをこぼした。
「そうだな。もう昔と同じってわけにはいかないか」
ほんのわずかな変化だけれど、奏真の表情が他人行儀なものに変わる。チクンと光莉の胸に細い針が刺さる。彼に線を引かれた、その事実を寂しいと感じた自分が情けなくて、嫌いになりそうだ。
「光莉も、結婚したんだろう?」
一瞬、なにを聞かれたのか理解できなかった。「結婚」の二文字は、あまりにも自分から遠かったから。けれど、五年ぶりの再会で子どもを連れているとなれば奏真がそう考えるのは自然だ。
「あ、まぁ」
「元気だよ。でも、かつてとは別人になってるからきっと驚くと思うな」
「どういう意味?」
クスクスと笑って奏真が打ち明けてくれる。
「響司、つい最近結婚したんだけど……笑っちゃうくらい奥さんにベタ惚れでさ」
「え、えぇ~」
にわかには信じがたい話に、光莉は目を丸くする。
「相手はどんな女性――」
ものすごく興味が湧いたけれど、ハッと我に返って口を閉ざす。
(柚木くんがあまりにも自然体だから……)
付き合いはじめたばかりのあの頃に、戻ったかのように錯覚してしまった。
(戻れるはずなんかないのに)
じっと光莉を見つめていた彼が、寂しげに目を伏せふっと苦笑いをこぼした。
「そうだな。もう昔と同じってわけにはいかないか」
ほんのわずかな変化だけれど、奏真の表情が他人行儀なものに変わる。チクンと光莉の胸に細い針が刺さる。彼に線を引かれた、その事実を寂しいと感じた自分が情けなくて、嫌いになりそうだ。
「光莉も、結婚したんだろう?」
一瞬、なにを聞かれたのか理解できなかった。「結婚」の二文字は、あまりにも自分から遠かったから。けれど、五年ぶりの再会で子どもを連れているとなれば奏真がそう考えるのは自然だ。
「あ、まぁ」