スパダリ救急医はシンデレラと双子ベビーに深愛を注ぐ
 ひとりで双子を育てるのは、すっごくきつい。それは確かだけど、ふたりの笑顔はどんなときも光莉にパワーを与えてくれる。

(この子たちのためなら、がんばれる)

「瑠璃ちゃんたちとなにして遊んだの?」
「マリンレンジャーごっこ!」

 元気よく答えたのは、兄の北斗。ヤンチャで負けん気が強く、最近は子ども向け特撮ドラマの『マリンレンジャー』にハマっている。

「あとね~、おしゅなばで、おだんごも作ったよ」

 少し舌足らずでおっとりと喋るのは弟の南斗。マイペースで凝り性。砂遊びや折り紙など、手先を使う遊びが大好きだ。
 顔はそっくりだけど、性格はわりと正反対。けれど気は合うようで、仲のいい兄弟だった。

「おなかも空いたよね? うちもそろそろ帰ろうか」

 季節は六月下旬。ずいぶん日が長くなったので外はまだ明るいが、愛用しているデジタルの腕時計が示す時刻はもう夕方四時過ぎだった。

(今日の夕飯、どうしようかな~)

 冷蔵庫の中身を思い出したところで、バッグのなかのスマホがブーブーと振動して着信を知らせた。

「あ、マサさんだ」

 スマホの画面を確認した光莉がそう口にすると、双子がパ~ッと顔を輝かせる。

「ほくと、おしゃべりする!」
「みなとも~」

 マサさんこと、星乃政宗(まさむね)は北海道の函館で弁護士をしている光莉の叔父だ。
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