虐げられた末に復讐を終えた王女は、世界で一番幸せな王妃となる
(説明するのが、こんなにも恥ずかしいなんて……っ。テラマの言うことを、きちんと聞いておけばよかったわ……!)

 穴があったら入りたい気持ちに陥りながら、エクリーユはボソボソとか細い声で言葉を発した。

「た、体力づくりの一環で……。テラマに聞いたら、動きやすい服が、ないと言うから……っ」

「焼けるな……」

「え……?」

「このような愛らしい姿を、あの男たちはいつでも見ていられたのかと思うと……腸が煮えくり返る……」

「リドディエ、様……?」

「君は可憐で美しく、神々しい姿を持つ女性だ」

「そ、そんな……。私、なんて……」

 まさか彼から、己の容姿を褒められるなど思もしなかった。
 エクリーユは頬を紅潮させながら、恥ずかしそうに目を白黒させる。

「謙遜しないでくれ。その魅力を知る男は、僕だけでいい」

「あ……」

 彼はエクリーユの額に唇を落とすと、紫の瞳を優しく和らげた。

(陛下の触れた場所が、熱くて……。心がぽかぽかと、暖かな気持ちに包まれているわ……)

 気心の知れていない相手から触れられるのは、あんなにも恐ろしく、おぞましいと感じるのに――。
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