虐げられた末に復讐を終えた王女は、世界で一番幸せな王妃となる
「それに……。これはそんなに、思い詰めるような話だろうか」

「一般的に考えれば、私の行いはとても恐ろしい行動だわ」

「僕はそうは思わん。目障りな花を散らした。それだけの話だろう」

「陛下のような男性には、気高き心を持つ女性こそが相応しいの。私には、あなたの隣に並び立つ資格が……」

「それは君の、勝手な想像だ」

 陛下はどこか苛立ちを隠せない様子でそう吐き捨てたあと、はっきりとした口調で宣言する。

「僕の妃は、君以外考えられない」

 何度目かわからぬ愛の告白を終えた彼は、エクリーユに謝罪をした。

「配慮が足らず、申し訳なかった」

 まさか国王に頭を下げられるなど、思いもしない。
 少女は婚約者の頬に触れて顔を上げさせた。

「これからは、ここに君が好きな花合の花を植えよう。何がいい」

「では、黒百合の花を」

 すると、彼の口元が優しく和らぐ。
 陛下は即座に花言葉を思い浮かべると、静かに声を発した。

「花言葉は、呪いと復讐か」

「そうね……」

「悪くない」

 まさかリドディエがこちらの提案を受け入れてくれるなど、思いもしない。
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