虐げられた末に復讐を終えた王女は、世界で一番幸せな王妃となる
(兄様と、あの女が……婚約……?)
エクリーユはその場にドサリと崩れ落ち、力なく虚空を見つめる。
彼は自分ではなく、妹を選んだ。
深い悲しみに包まれたエクリーユは、ムガルバイトと決別を告げたはずだった。
なのに――あの2人が恋仲になったと聞いて、強い衝撃を受けている。
それを信じたくなくて――。
「んにゃあ……」
「あ、あ……っ。猫、さ……っ」
ガタガタと全身を震わせる少女に「怖くないよ」と身を寄せる獣の姿を目にしたら、もう駄目だった。
小動物を抱きしめたエクリーユの瞳からは、大粒の涙が頬を伝ってこぼれ落ちる。
「姫様?」
ドサリと大きな音がしたからだろう。
席を外していたはずのテラマは、と様子を見に来たらしい。
「どう、して……?」
うわ言を呟く王女の姿を目にした侍女は、悲鳴のような声を上げたあと即座に踵を返す。
「陛下を呼んでまいります!」
ひと目見ただけで自分の手には終えないと判断して他者へ助けを求めるのは、簡単なことではない。
エクリーユはその場にドサリと崩れ落ち、力なく虚空を見つめる。
彼は自分ではなく、妹を選んだ。
深い悲しみに包まれたエクリーユは、ムガルバイトと決別を告げたはずだった。
なのに――あの2人が恋仲になったと聞いて、強い衝撃を受けている。
それを信じたくなくて――。
「んにゃあ……」
「あ、あ……っ。猫、さ……っ」
ガタガタと全身を震わせる少女に「怖くないよ」と身を寄せる獣の姿を目にしたら、もう駄目だった。
小動物を抱きしめたエクリーユの瞳からは、大粒の涙が頬を伝ってこぼれ落ちる。
「姫様?」
ドサリと大きな音がしたからだろう。
席を外していたはずのテラマは、と様子を見に来たらしい。
「どう、して……?」
うわ言を呟く王女の姿を目にした侍女は、悲鳴のような声を上げたあと即座に踵を返す。
「陛下を呼んでまいります!」
ひと目見ただけで自分の手には終えないと判断して他者へ助けを求めるのは、簡単なことではない。