虐げられた末に復讐を終えた王女は、世界で一番幸せな王妃となる
(中途半端だけは、絶対に嫌……!)
ゆっくり時間をかけてなど、冗談ではない。
倒れ伏した木を一瞬で亡き者にしてこそ、自分の価値をアピールできる。
――だからエクリーユは、どんな苦しくても歯を食いしばり、炎の勢いを強め、必死に異能がかけられた倒木すべてを燃やし尽くそうと力を振るう。
そして――。
15分ほどかけ、ようやく全ての木を亡き者にしたのだった。
「凄い……!」
「軌跡が起きたぞ!」
「紅蓮の姫君……!」
「いや……。漆黒の髪と、異国情緒溢れる衣服を着こなす姿はまさしく、黒百合の君と呼ぶに相応しい……!」
ずっと妹が白百合の君と呼ばれることに対して羨んでいたエクリーユにとって、彼らの反応はずっと待ち望んでいたものだった。
(ようやく自分にも、2つ名が出来たのね……)
長年の夢がようやく叶ったと同時にリドディエの役に立てたと思ったら、ほっとして気が抜けてしまったのか。
それとも、異能の使いすぎか――。
少女は炎を消失させた直後、その場にかくんと力なく崩れ落ちる。
ゆっくり時間をかけてなど、冗談ではない。
倒れ伏した木を一瞬で亡き者にしてこそ、自分の価値をアピールできる。
――だからエクリーユは、どんな苦しくても歯を食いしばり、炎の勢いを強め、必死に異能がかけられた倒木すべてを燃やし尽くそうと力を振るう。
そして――。
15分ほどかけ、ようやく全ての木を亡き者にしたのだった。
「凄い……!」
「軌跡が起きたぞ!」
「紅蓮の姫君……!」
「いや……。漆黒の髪と、異国情緒溢れる衣服を着こなす姿はまさしく、黒百合の君と呼ぶに相応しい……!」
ずっと妹が白百合の君と呼ばれることに対して羨んでいたエクリーユにとって、彼らの反応はずっと待ち望んでいたものだった。
(ようやく自分にも、2つ名が出来たのね……)
長年の夢がようやく叶ったと同時にリドディエの役に立てたと思ったら、ほっとして気が抜けてしまったのか。
それとも、異能の使いすぎか――。
少女は炎を消失させた直後、その場にかくんと力なく崩れ落ちる。